英文レジュメの書き方|日本の職務経歴書を翻訳しても通らない理由【2026年版】

数字から言います。英文レジュメは原則1枚です。2枚目は読まれない前提で作ります。

日本の職務経歴書は2〜3枚が普通で、担当業務を丁寧に説明する形式です。これをそのまま英訳すると、まず通りません。長さも、書く内容も、評価される観点も違うからです。

読まれるのは「何をしていたか」ではなく「何を変えたか」です。「営業を担当していました」ではなく「新規顧客の開拓を担当し、担当エリアの売上を◯%伸ばした」。この差が通過率を分けます。

論点は1つです。あなたのレジュメには、検証できる形の実績が書かれていますか。担当業務の説明だけなら、それは日本の職務経歴書のままです。

この記事は、現地の求人に応募する人、ワーホリ中に仕事を探す人、キャリアフォーラムに出る人に向けて書いています。

この記事を書いている立場:運営者はカナダのワーキングホリデーで12ヶ月を過ごし、現地で仕事を探した経験があります。ローカル職への応募と面接は実体験です。ただし採用担当として書類を選考した経験はないため、企業側の内部基準については踏み込まず、公開されている一般的な作法と、応募者として得た実感の範囲で書いています。

結論:日本の職務経歴書とは別物として作り直す

日本の職務経歴書英文レジュメ
長さ2〜3枚も珍しくない原則1枚。経験が長い場合でも2枚まで
写真貼ることが多い貼らない
年齢・性別・家族構成記載することがある記載しない(差別防止の観点から求められない)
書き方担当業務の説明実績を動詞と数字で
時系列古い順のこともある新しい順が基本
志望動機書類に含めることがあるレジュメには書かず、カバーレターに分ける
形式決まった様式がある自由。ただし読みやすさが評価に影響する
「翻訳」ではなく「作り直し」
日本の職務経歴書を英訳しても、内容は日本の様式のままです。丁寧に業務を説明する文章が、そのまま冗長な英文になるだけで、読み手が知りたいことは書かれていません。
やること:白紙から始めて、応募先の求人票に書かれている要件を先に読み、それに答える形で自分の経験を並べ直す。これが作り直すということです。

1枚に入れる7つの要素

形式は自由ですが、含める要素と順番にはおおよその型があります。

順番要素書くこと
1氏名・連絡先名前、メール、電話。現地の電話番号を書く
2概要(数行)あなたが何をしてきた人か。求人に合わせて毎回書き換える
3職歴新しい順。会社名、役職、期間、そして実績
4スキル使えるツール、語学、資格。求人票の言葉に合わせる
5学歴学校名、専攻、卒業年。経験が長い人ほど後ろで短く
6語学日本語(母語)、英語のレベル。スコアがあれば記載
7就労資格現在のビザと、いつまで働けるか。ここを書かないと不安要素になる
ワーホリで応募するなら、7番は必ず書く
採用する側から見ると、「いつまで働けるのか」が分からない応募者はリスクです。書かれていなければ、確認の手間を嫌って次の候補に移ることがあります。
逆に「現在ワーキングホリデービザで、◯年◯月まで就労可能」と明記してあれば、相手はそれを前提に判断できます。短い期間であっても、明記されているほうが選ばれやすくなります。
隠しても、面接や採用の段階で必ず分かります。最初に書いてしまうほうが、双方にとって効率的です。

実績は「動詞+数字」で書く

ここが最も差がつく部分です。同じ経験でも、書き方で伝わり方が変わります。

伝わりにくい伝わる何が変わったか
接客を担当していました1日◯名の来店客に対応し、繁忙時間帯のオペレーションを主導した規模と役割が見える
チームで働いていました◯名のチームで、△△の役割を担当した立ち位置が分かる
売上向上に貢献しました◯◯を導入し、担当エリアの売上を前年比△%改善した因果と数字がある
英語が使えます英語で顧客対応と社内調整を日常的に行っていた使える証拠になる
後輩の指導をしました新人◯名の教育を担当し、独り立ちまでの期間を△週間短縮した成果が測れる

数字がない仕事の場合

「うちの仕事に数字はない」と感じる人は多いのですが、数えられるものは必ずあります。

数字にできるもの
  • 人数:担当した顧客数、チームの人数、教育した人数
  • 頻度・量:1日あたりの処理件数、月間の対応件数
  • 期間:短縮した時間、続けた年数
  • 範囲:担当したエリア、扱った品目数、対応言語の数
  • 金額:売上、コスト削減額、予算規模
正確な数字が分からない場合は、概算でも構いません。ただし面接で聞かれたときに説明できる範囲にしてください。盛った数字は、掘られたときに崩れます。
誇張は必ず面接で崩れる
書類を通すために数字を大きくすると、面接で「どうやって達成したのか」と聞かれた瞬間に説明できなくなります。そして説明できないことは、本人が思う以上にはっきり伝わります。
原則:実際にやったことを、正確に、しかし埋もれない書き方で示す。誇張ではなく翻訳です。

応募先ごとに、どこを書き換えるか

共通のレジュメを使い回すと、どの求人にも半分しか刺さらない書類になります。ただし全部を書き直す必要はありません。

要素書き換えるか理由
概要(数行)毎回書き換える最初に読まれる。求人の要件に寄せる
職歴の実績の順番並べ替える求人に関係の深い実績を上に
スキル欄の言葉求人票の表現に合わせる同じ意味でも、相手が使う言葉のほうが伝わる
学歴・語学変えない事実なので
連絡先変えない
効率的な作り方:本命と併願で手間を変える
すべてに全力を注ぐと、応募数が確保できません。本命5社は個別に作り、併願は概要とスキル欄だけ差し替える。この配分にすると、質と量の両方が成立します。
そして応募数の記録を必ず残してください。「面接まで進むが落ちる」なら受け答えの問題、「そもそも呼ばれない」ならレジュメと配り方の問題、と切り分けられます。

カバーレターは何を書くのか

レジュメが「何ができるか」を示す書類なら、カバーレターは「なぜこの仕事に応募したのか」を示す書類です。役割が違うので、内容が重複しないようにします。

カバーレターの基本構成(3段落)
  • ①なぜ応募したか:その求人・その会社を選んだ理由。「成長したい」ではなく、相手側の事情に接続する
  • ②なぜ自分が適しているか:レジュメの実績のうち、この求人に最も関係するもの1〜2点を掘り下げる
  • ③次のお願い:面接の機会をいただきたい旨。連絡先を再掲
長さは1枚以内。レジュメの内容をそのまま繰り返さず、選んだ理由と接続の説明に使ってください。
カバーレターが不要な場面もある
店舗への直接持ち込みや、簡易な応募フォームでは求められないことがあります。求人票に指定があるかを確認してください。「不要」と書かれているのに送ると、指示を読んでいないと受け取られることがあります。
逆に指定がある場合は必ず従ってください。ファイル形式、ファイル名、件名の書き方まで指定されていることがあります。これは最初のテストでもあります。

提出の実務で落とさないために

内容以前の部分で候補から外れることがあります。ここは確認するだけで防げます。

提出前チェックリスト
  • ①現地の電話番号を書いたか:日本の番号だけだと連絡が来ないことがあります
  • ②メールアドレスは適切か:判読しにくいものや、ふざけた文字列は避ける
  • ③ファイル形式は指定どおりか:レイアウトが崩れない形式が無難です
  • ④ファイル名は分かりやすいか:氏名と書類の種類が入っていると親切です
  • ⑤スペルと文法を確認したか誰かに読んでもらうのが最も確実
  • ⑥1枚に収まっているか:2枚目に数行だけはみ出すのは避ける
  • ⑦求人票の指示にすべて従ったか:件名、添付、必要書類

自動選別を意識するかどうか

大きな企業では、応募書類を機械的に処理する仕組みが使われていると言われています。過度に意識する必要はありませんが、次の2点は守っておくと無難です。

見た目の凝り方は、評価には直結しません。読みやすさが優先です。

ワーホリ中に現地で応募する場合の実際

運営者の視点:レジュメの完成度より、応募数と現地の番号だった
運営者はカナダで仕事を探しました。そのときに実感したのは、レジュメを磨き込むことより、先に片づけるべきことがあったということです。
まず現地の電話番号。採用側は電話で連絡してくることが多く、番号がないと選考に乗りません。到着してすぐSIMを契約するのは、仕事探しの前提条件でした。
次に応募数。現地の採用は書類を大量に受け取るため、通過率そのものが低い前提で動く必要があります。数件出して返信がないことを「英語力が足りないから」と結論づけるのは早すぎます。
そして職種によっては直接持ち込みが有効でした。飲食や小売では、レジュメを持って行って店長に手渡すという方法が普通に機能します。オンラインで送るだけでは届かない層があります。
レジュメは「通過率を上げる道具」であって、「応募しない理由」にしないでください。完璧を目指して出せないより、8割の完成度で数を出しながら直すほうが早く決まります。

直接持ち込みのときの作法

職種別に、強調する場所を変える

職種強調するもの
飲食・接客対応した客数、扱った業務範囲、いつから働けるか、シフトの柔軟性
小売販売実績、在庫や発注の経験、レジ操作の経験
ファーム・季節労働体力を要する作業の経験、滞在できる期間、車の運転可否
オフィス職使えるツール、担当した業務の規模、英語で業務を回した実績
専門職資格、実務年数、現地で資格が認定されるかの状況
日本語を活かす職日本市場・日本の商習慣の知識、日本語と英語の両方で業務ができること

専門職で現地の資格が必要になる場合の考え方は、海外就職の入口の記事で扱っています。資格の認定は時間と費用がかかるため、渡航前の確認が要ります。

帰国後の転職では、また作り直す

英文レジュメで書いた実績は、そのまま日本の転職活動でも使えます。ただし形式は戻す必要があります。

英文レジュメ帰国後の職務経歴書
長さ1枚2〜3枚
実績の書き方動詞+数字同じ。ここは流用できる
海外経験の扱い職歴の一部「なぜ行ったか」の説明が要る
語学英語のレベルスコアで示すことが多い
運営者の視点:数字で書く習慣が、帰国後にそのまま効いた
運営者は帰国後に転職し、渡航前の年収450万円から大手メーカーへ移って800万円台になりました。
そのときに実感したのは、英文レジュメで身につけた「実績を動詞と数字で書く」習慣が、日本の職務経歴書でもそのまま効いたということです。日本の書類は担当業務の説明に流れがちですが、数字で書いてあると読み手の反応が違いました。
ただし海外経験については追加の説明が必要でした。日本の選考では「なぜ会社を辞めてまで行ったのか」が問われます。ここに答えられないと、1年の空白として処理されます。
だから渡航中に、出来事をメモに残しておいてください。帰国後に思い出しながら書くと、どうしても抽象的になります。詳しくはSTAR法の記事で扱っています。

英文レジュメでよくある失敗

失敗①:日本の職務経歴書をそのまま英訳する

長さも書く内容も評価軸も違います。翻訳ではなく作り直しです。

失敗②:担当業務の説明で終わる

読まれるのは何をしたかではなく何を変えたかです。動詞と数字で書いてください。

失敗③:就労資格を書かない

いつまで働けるか分からない応募者は、確認の手間を嫌って見送られることがあります。短い期間でも明記するほうが選ばれやすくなります。

失敗④:現地の電話番号がない

連絡が電話で来る職種では、これだけで候補から外れます。SIMの契約は仕事探しの前提条件です。

失敗⑤:完璧を目指して応募が遅れる

通過率は構造的に低いため、応募数が必要です。8割の完成度で出しながら直すほうが早く決まります。

失敗⑥:全社に同じ書類を送る

概要とスキル欄だけでも書き換えてください。本命5社は個別に作る配分が現実的です。

今日からできる3つのこと

  • ①これまでの経験を「動詞+数字」で5つ書き出す:人数、頻度、期間、範囲、金額のどれかで数える
  • ②1枚に収まる形に削る:削れないと感じたら、応募先に関係の薄いものから外す
  • ③誰かに読んでもらう:スペルと文法、そして「何をした人か伝わるか」を確認してもらう

英文レジュメは、才能ではなく作法の問題です。1枚に収める、実績を動詞と数字で書く、就労資格を明記する。この3つを守るだけで、同じ経歴でも通過率が変わります。

そして完成度を上げることより、出す数を確保することのほうが先です。出しながら直してください。

本記事は一般的な作法の整理であり、特定の企業や業界の選考基準を示すものではありません。求められる書類の形式や内容は、国・業界・企業によって異なります。応募にあたっては求人票の指示を最優先で確認してください。

よくある質問

英文レジュメは何枚が適切ですか?

原則1枚です。2枚目は読まれない前提で作ってください。経験が長い場合でも2枚までが目安です。日本の職務経歴書は2〜3枚が普通ですが、そのまま英訳すると冗長になり、読み手が知りたいことが埋もれます。

日本の職務経歴書を翻訳すればいいですか?

翻訳ではなく作り直しが必要です。長さも書く内容も評価される観点も違います。日本の様式は担当業務を丁寧に説明する形式ですが、英文レジュメで読まれるのは何をしていたかではなく何を変えたかです。白紙から始めて、応募先の求人票の要件に答える形で経験を並べ直してください。

実績に書ける数字がない仕事はどうすればいいですか?

数えられるものは必ずあります。担当した顧客数やチームの人数、1日あたりの処理件数、短縮した時間、担当したエリアや品目数、売上やコスト削減額などです。正確な数字が分からない場合は概算でも構いませんが、面接で説明できる範囲にしてください。誇張した数字は掘られたときに崩れます。

ワーホリのビザであることは書くべきですか?

必ず書いてください。採用する側から見ると、いつまで働けるか分からない応募者はリスクであり、確認の手間を嫌って次の候補に移ることがあります。現在のビザと就労可能な期限を明記してあれば、相手はそれを前提に判断できます。短い期間でも明記されているほうが選ばれやすくなります。

カバーレターには何を書きますか?

レジュメが何ができるかを示す書類なのに対し、カバーレターはなぜこの仕事に応募したのかを示す書類です。応募した理由、自分が適している根拠(レジュメの実績から1〜2点を掘り下げる)、面接の機会をお願いする旨の3段落が基本形で、1枚以内に収めます。ただし求人票で不要と指定されている場合は送らないでください。

レジュメが完成しないと応募できませんか?

完璧を目指して応募が遅れるほうが損失が大きくなります。現地の採用は書類を大量に受け取るため通過率が構造的に低く、応募数の確保が必要です。8割の完成度で出しながら直すほうが早く決まります。また飲食や小売では直接持ち込みが有効な場合もあります。

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