ワーホリはどの国を選ぶべきか|5ヶ国を年齢・申請枠・時給で絞り込む【2026年版】

数字から言います。最低時給だけを並べると、最も高いのはオーストラリアのAUD 26.44(約¥2,961)、最も低いのはカナダBC州のCAD 17.20(約¥1,840)。その差は約1.6倍です。

それなのに、12ヶ月の実質負担で比べると順位は入れ替わります。時給が最も高いオーストラリアは家賃と食費も最も高いからです。

国選びで最初に見るべきは時給ではありません。「自分がまだ入れる国はどれか」です。年齢制限と申請枠で選択肢は勝手に絞られます。ここを飛ばして時給や雰囲気から入ると、決めた頃には申請期間が終わっている、という事故が起きます。

先に決めるのは「入れる国」。行きたい国はその次

ワーホリの国選びには順番があります。運営者が見てきた限り、失敗する人の多くは「行きたい国」から入って、制度の壁に後からぶつかっています。まず制度で絞り、残った選択肢の中から好みで選ぶ。この順番だと事故が起きません。

判断軸①:年齢の残り時間

年齢制限は交渉の余地がない、最も硬い制約です。そしてカナダだけが35歳までで、他の4ヶ国は30歳までという非対称があります。

年齢上限枠・申請方式滞在できる期間
カナダ35歳まで抽選制(IEC・通年プール登録)最長12ヶ月
オーストラリア30歳まで通年・枠の上限なし最長12ヶ月+セカンド/サードで最長3年
ニュージーランド30歳まで通年最長12ヶ月(延長制度あり)
イギリス(YMS)30歳まで年6,000枠・通年の先着(日本は2024年1月に抽選を廃止)最長2年
アイルランド30歳まで年800枠・申請期間は年2回(1/15〜2/6、7/15〜7/31)最長12ヶ月

30代前半なら、実質的にカナダの一択に近くなります。逆に20代前半で時間に余裕があるなら、すべての国が選択肢に残るので、次の軸で絞ることになります。

判断軸②:締切が固定されている国から先に判断する

ここが見落とされがちな点です。イギリスとアイルランドは、申請できるタイミングが構造的に制限されています。

よくある失敗:締切の存在を知らずに「来年考える」
アイルランドは年800枠・申請期間が年2回しかありません(1/15〜2/6、7/15〜7/31)。この期間を逃すと最短でも約半年待ちです。イギリスは抽選が廃止されて通年申請になった代わりに年6,000枠の先着になったため、枠が埋まると年内は申請できません。
回避法:この2ヶ国が候補にあるなら、他の準備より先に申請カレンダーを確認してください。カナダ・豪州・NZは通年またはプール登録型なので、締切に追われる度合いが低くなります。

判断軸③:時給ではなく「時給 −(家賃+食費)」で見る

時給の絶対額は、そのまま貯金額にはなりません。

最低時給(現地通貨)円換算の目安物価の体感
オーストラリアAUD 26.44
(カジュアル雇用 33.05)
約¥2,961
(カジュアル 約¥3,702)
最も高い。家賃・食費とも重い
イギリスGBP 12.71約¥2,745ロンドンが突出して高い
アイルランドEUR 14.15約¥2,618ダブリンの住宅難が最大の難所
ニュージーランドNZD 23.95約¥2,275やや高い。観光地はさらに高い
カナダCAD 17.20
(BC州。州ごとに異なる)
約¥1,840都市差が大きい。カルガリーは軽い

改定時期=豪2025年7月/英2026年4月/愛2026年1月/NZ2026年4月/カナダBC州2025年6月。円換算はAUD¥112・GBP¥216・EUR¥185・NZD¥95・CAD¥107で計算(2026年7月時点)。為替は日々動くため円換算は目安です。最新の賃金額は各国政府の公式情報でご確認ください(確認日:2026年8月8日)。

運営者の視点:カナダは「時給で負けて総額で勝つ」ことがある
運営者はバンクーバーに5ヶ月、バンフに7ヶ月の計12ヶ月滞在しました。カナダの最低時給は5ヶ国で最も低い部類ですが、実際に手元に残った額はそこまで悪くありませんでした。理由は3つです。
チップがあるため、接客職の実収入は時給表より上振れします。②州で税負担が違う(アルバータ州は州税が軽い)。③リゾート地の住み込みでは家賃と食費が給与から相殺される形になり、支出の変動幅そのものが小さくなります。
つまり、時給表だけを横に並べる比較は、実態の半分しか映していません。数字を見るなら「時給 −(家賃+食費)」まで落として比べてください。

国別の完全ガイド

各国の制度・費用・仕事事情は、以下の記事で個別に掘り下げています。

カナダ(運営者の一次体験がある国)

オーストラリア

ニュージーランド

イギリス・アイルランド

フィリピン(ワーホリ制度はないが、組み合わせる国)

国をまたいで比べる記事

それでも迷うときの決め方

制度で絞っても2〜3ヶ国が残ることはよくあります。その場合は「何を最優先にするか」を1つだけ決めると、答えが出ます。

最優先にしたいこと有力な選択肢理由
英語環境を最大化したい豪州・NZの地方/カナダの非主流都市日本人が集中する都市を外すほど、英語を使わざるを得ない環境になる
貯金を最大化したい豪州(住み込み・カジュアル雇用)時給の絶対額が高く、住み込みなら家賃と食費が圧縮される
滞在期間を長く取りたい豪州(最長3年)/英国(最長2年)延長制度があるのはこの2ヶ国。1年では足りないと感じる人向け
年齢制限に余裕がないカナダ(35歳まで)30代前半で申請できるのは実質カナダ
ヨーロッパを拠点にしたい英国・アイルランド周辺国への移動コストが低い。ただし住居費は重い
運営者の視点:為替で国を決めないほうがいい
「今は円安だからこの国が得」という判断は、渡航が1年先ならほとんど意味を持ちません。為替は1年で10〜20%動くことがあり、準備期間中に前提が変わります
為替が効いてくるのは「いつ両替するか」「どの手段で送金するか」という運用の場面です。国選びは為替ではなく、年齢・枠・滞在期間という動かない条件で決めてください。

よくある質問

ワーホリで一番稼げる国はどこですか?

最低時給だけで比べるとオーストラリアがAUD26.44(カジュアル雇用は33.05)で最も高く、円換算では約2,961円になります。ただしオーストラリアは家賃と食費も5ヶ国で最も高いため、手元に残る額が必ずしも最大になるとは限りません。判断は時給ではなく、時給から家賃と食費を引いた差額で行うことをおすすめします。

30代でも行ける国はありますか?

カナダは35歳まで申請できます。オーストラリア・ニュージーランド・イギリス・アイルランドは30歳までのため、30代前半の方は実質的にカナダが中心の選択肢になります。年齢の数え方は国ごとに異なるため、申請時点の年齢要件を各国政府の公式情報で必ず確認してください。

申請の締切が厳しい国はどこですか?

アイルランドは年800枠で申請期間が年2回(1月15日〜2月6日、7月15日〜7月31日)に限られます。イギリスは2024年1月に抽選が廃止されて通年申請になりましたが、年6,000枠の先着制のため枠が埋まると申請できません。この2ヶ国が候補にある場合は、他の準備より先に申請カレンダーを確認してください。

国はいつまでに決めればいいですか?

ビザが下りないと保険も航空券も確定できないため、逆算すると出発の約100日前には国を決めてビザ申請に入るのが目安です。イギリス・アイルランドは申請期間の制約があるため、さらに早い判断が必要になります。

費用を自分の条件で計算する

国・都市・滞在期間を入れると、初期費用と12ヶ月の収支の目安が出ます。

費用シミュレーターを使う

このカテゴリ以外のガイド

本ページの数字は各記事の執筆時点で公的情報を確認したものです(確認日:2026年8月8日)。制度・賃金・為替は変更されるため、実際の判断前に各国政府の公式情報で最新の内容をご確認ください。