こんなお悩みに答えます。
- まず自分でやること、その次に相談する先
- 退職代行の3類型で、できることがどう違うか
- 有給消化の交渉が要るかで、選ぶ類型が変わる理由
- 公式サイトの表示と注記の読み方
運営者は大学時代に米国へ半年の交換留学、卒業後にカナダで12ヶ月のワーキングホリデー(バンクーバー5ヶ月+バンフ7ヶ月)を経験しました。英語は高校で赤点20点台、渡航前のTOEICは500点台、帰国後に780点。年収は渡航前450万円から、帰国後に大手メーカーへ転職して800万円台になっています。訪問したのは米国とカナダのみで、他国は各当局の一次情報を調べてまとめています。
※当記事はアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を含みます。紹介の順番や内容は運営者の判断によるもので、報酬額では決めていません。
結論|順序は「自分 → 公的窓口 → 代行」。代行は最後
先に立場をはっきりさせます。このサイトは退職代行の利用を勧めていません。
検討する順番
① まず自分で退職を申し出る(民法627条は、期間の定めのない雇用について解約の申入れから2週間で終了すると定めています)
② それでも進まなければ、公的な窓口に相談する(労働基準監督署、総合労働相談コーナー。無料です)
③ 体調や職場の状況で、どうしても自分では連絡が取れない場合の選択肢が退職代行
①と②を飛ばして③に行く必要はありません。②の窓口は費用がかからず、法令にもとづく助言が受けられます。まずそちらを使ってください。そのうえで、③を選ぶことになった人向けに書きます。退職の手順そのものは別の記事にまとめているので、この記事は「代行を使うとしたら、何をどう見るか」に絞ります。
あわせて読みたい会社を辞めてワーホリへ|退職の申し出方と給与の請求方法まず読むのはこちら。民法627条と労基法23条・22条から、自分で辞める手順★退職代行は3類型ある。できることが違う
ここがこの記事でいちばん大事な部分です。「退職代行」とひとくくりにされていますが、運営元によってできることが法律上まったく違います。
| 運営元 | できるとされること | 根拠 |
|---|---|---|
| 民間業者(株式会社など) | 退職の意思を伝えるところまで | — |
| 労働組合 | 意思の伝達に加え、退職に関する交渉 | 団体交渉権 |
| 弁護士 | 法律事務の全般(損害賠償請求への対応なども) | 弁護士資格 |
弁護士法72条は、弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を取り扱うことを禁じています(いわゆる非弁行為)。
退職の意思を伝えるだけなら使者としての行為ですが、有給消化の可否・退職日・未払い賃金といった条件を会社と詰める行為は「交渉」にあたると解されており、民間業者がこれを行うと非弁行為となるおそれがある、という指摘が複数の法律事務所から出されています(2026年8月確認)。
この記事は個別の法的判断をしません。自分の状況がどれに当たるかは、専門家にご確認ください。
だから、選ぶ前に決めることが1つある
「伝えるだけでいいのか、交渉が要るのか」です。ここが決まらないと、どの類型を選ぶかも決まりません。
★ワーホリで辞める人には、交渉が要ることが多い
ここがワーホリ読者にだけ効く論点です。渡航が絡むと、条件の交渉が必要になりやすくなります。
- 有給休暇の消化:渡航資金と準備期間に直結する。「いつからいつまで有給にするか」は条件の話
- 退職日の指定:渡航日が動かせないので、退職日も動かせない
- 最後の給与と未払い分:渡航前の資金計画に組み込んでいることが多い
- 離職票などの書類:出国後に受け取るのは難しい
普通の転職なら「とりあえず辞められればいい」で済む場面でも、渡航が決まっていると事情が変わります。日付がすでに決まっていて、後ろにずらせないからです。
有給消化や退職日を会社と詰める必要があるなら、それは交渉です。民間業者では扱えない可能性がある領域なので、労働組合または弁護士が運営しているかを先に確認してください。
金銭の請求(未払い残業代など)まで必要な状況であれば、そもそも相談すべき相手が変わります。労働基準監督署や弁護士です。
① 労働組合が運営しているかを確かめる|男の退職代行(男性向け)
特定商取引法に基づく表記に、退職代行サービス実施者名として合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」と記載されています(2026年8月確認)。相談は無料とされています。申し込みの前に、対応範囲と費用を公式でご確認ください。
男の退職代行を見る →
男の退職代行とわたしNEXTは、同じ労働組合の窓口
この2つは別々のサービスに見えますが、運営は同じです。
公式の特定商取引法に基づく表記から(2026年8月確認)
- 退職代行サービス実施者名:合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」
- 販売事業者:toNEXTドットジェイピー(to-NEXT.jp)/東京都港区南青山
- 男性向けが「男の退職代行」、女性向けが「わたしNEXT」(サイトが分かれています)
- 役務の提供開始:支払いの確認が取れてから24時間以内
- サービス開始後のキャンセルは受け付けていないと明記
労働組合が実施者になっているという点は、前の章で書いた3類型でいえば真ん中にあたります。男女で窓口を分けているのは、この業界では珍しい形です。
費用は、この記事に書きません
理由は2つあります。
1つ目は、公式の特商法表記に金額が書かれていないこと。「本サイトトップページに記載の利用料金をご覧ください」とされています。2つ目は、紹介記事によって金額が食い違っていたこと。調べた範囲で複数の異なる金額が出てきたため、確認できない数字は書かない方針にしたがって伏せます。
支払い方法にコンビニ後払いがあり、その場合後払い手数料が3,200円(税込)かかると特商法表記に明記されています(利用限度額は55,000円・税込)。
本体の金額だけを見て決めないでください。渡航前は出費が重なる時期なので、支払い方法による差は効いてきます。
★「成功率100%」と「効果を保証しない」が同じサイトにある
ここは書くかどうか迷いましたが、読者が知っておくべき事実なので書きます。
- ページのタイトル:「業界No1<成功率100%>即日で退職」
- 特定商取引法に基づく表記の免責事項:「必ずしも効果を保証したものではございません」
矛盾していると責めたいのではありません。むしろ免責を書いていること自体は誠実です。書いていない事業者のほうが問題です。
読み取ってほしいのは、こういうことです。大きく出ている表示と、小さく書かれている条件は、どちらも同じ会社が書いている。そして実際に効力を持つのは、たいてい小さいほうです。
「業界No.1」の注記も読んでおく
同じくフッターに、根拠の注記があります。
公式サイトの注記(2026年8月確認)
- 「業界No.1は、2023年5月の利用者数調査により当労働組合全体で業界利用者シェア1位であることを表記しています」
- 「価格は当社と同等程度のサービスを提供している他社と比較した結果を表記しています(当社調べ)」
- 順位の表記は2019年・2021年・2023年の各時期に行われたリサーチにもとづく、とされています
使う前に確認する5つ
この順に確認すると、迷いが減ります
① 自分に必要なのは「伝達」か「交渉」か(有給消化・退職日の指定があるなら交渉)
② 運営元が民間業者・労働組合・弁護士のどれか(特定商取引法に基づく表記で確認)
③ 費用と、返金の条件(本体だけでなく、支払い方法の手数料も)
④ 開始後のキャンセルができるか(できない場合が多い)
⑤ 離職票などの書類を、いつどう受け取るか(出国後は受け取りにくい)
⑤は渡航する人にだけ効く項目です。書類が届く前に日本を出ると、あとから取り寄せる手間が増えます。渡航日から逆算して、受け取り方法を先に決めてください。 あわせて読みたいワーホリ準備100日|出発3ヶ月前から逆算する進め方退職の時期も、渡航日からの逆算で決まる向く人・向かない人
- 体調や職場の状況で、自分では連絡が取れない人
- 有給消化や退職日の交渉が必要な人(労働組合・弁護士の運営を選ぶ)
- 渡航日が決まっていて、退職日を動かせない人
- 男女で窓口が分かれているほうが相談しやすい人
- まだ自分で申し出ていない人。まずそこから
- 公的な窓口に相談していない人。労基署・総合労働相談コーナーは無料
- 未払い残業代など金銭の請求が主目的の人。相談先が変わる
- 費用を抑えたい人。自分で辞められるなら費用はかからない
① 女性向けの窓口から相談する|わたしNEXT
男の退職代行と同じ合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」が運営する、女性向けの窓口です(2026年8月確認)。相談は無料とされています。申し込みの前に、対応範囲・費用・返金条件を公式でご確認ください。
わたしNEXTを見る →
本記事は退職代行の利用を推奨するものではありません。まずご自身で申し出ること、次に労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談することを順序としてお勧めします。本記事のサービス内容は各社の公式サイト(特定商取引法に基づく表記を含む)の記載をもとに2026年8月時点で整理したもので、運営者はいずれのサービスも利用していません。費用・対応範囲・返金条件は変更される場合があるため、申し込みの前に必ず公式サイトでご確認ください。本記事は法的助言ではなく、個別の事案について法的な判断を示すものではありません。3類型の整理は一般的な解説にもとづくもので、実際にどこまでが適法かは事案により異なります。労働条件や退職をめぐる紛争については、労働基準監督署、総合労働相談コーナー、または弁護士などの専門家にご相談ください。
よくある質問
退職代行を使うべきでしょうか?
このサイトは利用を勧めていません。順序としては、まずご自身で退職を申し出ること、次に労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談することをお勧めします。これらは無料で、法令にもとづく助言が受けられます。そのうえで、体調や職場の状況によってどうしても自分では連絡が取れない場合の選択肢です。
退職代行に種類があるというのは、どういうことですか?
運営元によって、法律上できることが違います。民間業者は退職の意思を伝えるところまで、労働組合は団体交渉権にもとづき退職に関する交渉まで、弁護士は法律事務の全般を扱えるとされています。弁護士法72条は弁護士でない者が報酬を得る目的で法律事務を取り扱うことを禁じており、民間業者が条件の交渉に立ち入ると非弁行為となるおそれがあるという指摘が複数の法律事務所から出されています。
ワーホリで辞める場合、どの類型を選べばいいですか?
「伝えるだけでいいのか、交渉が要るのか」で決まります。渡航が絡むと、有給消化の期間、退職日の指定、最後の給与といった条件を会社と詰める必要が出やすく、これらは交渉にあたります。渡航日が動かせない以上、退職日も動かせないためです。交渉が必要なら、労働組合または弁護士が運営しているかを先に確認してください。
男の退職代行とわたしNEXTは何が違いますか?
運営は同じです。公式の特定商取引法に基づく表記には、退職代行サービス実施者名として合同労働組合「退職代行toNEXTユニオン」と記載されています。男性向けの窓口が「男の退職代行」、女性向けが「わたしNEXT」で、サイトが分かれています。男女で窓口を分けているのは、この業界では珍しい形です。
費用はいくらですか?
この記事には書いていません。公式の特定商取引法に基づく表記に金額の記載がなく(トップページを参照とされています)、紹介記事によって金額が食い違っていたためです。確認できない数字は書かない方針です。なお支払い方法にコンビニ後払いがあり、その場合の後払い手数料は3,200円(税込)と明記されています(利用限度額55,000円・税込)。本体の金額だけで判断しないでください。
「成功率100%」という表示は信じていいですか?
同じ公式サイト内に、別の記載もあります。ページのタイトルには「業界No1<成功率100%>即日で退職」とありますが、特定商取引法に基づく表記の免責事項には「必ずしも効果を保証したものではございません」と書かれています。免責を明記していること自体は誠実ですが、実際に効力を持つのは条件が書かれている側です。両方を読んでから判断してください。
「業界No.1」の根拠は確認できますか?
公式サイトのフッターに注記があります。「業界No.1は、2023年5月の利用者数調査により当労働組合全体で業界利用者シェア1位であることを表記しています」とされています。つまり2023年5月時点の調査であって、現在の順位を示すものではありません。価格の比較についても「当社調べ」と注記されています。
申し込んだあとにキャンセルできますか?
公式の特定商取引法に基づく表記に「サービスの性質上、開始後のキャンセルはお受け出来ません」と明記されています。また役務の提供開始は支払いの確認が取れてから24時間以内とされています。申し込む前に、対応範囲と条件を確認してください。
渡航前に、ほかに気をつけることはありますか?
離職票などの書類の受け取り方です。出国後に日本の書類を受け取るのは手間がかかります。退職の手続きを進めるとき、書類がいつ・どこに届くのかを先に決めておいてください。渡航日から逆算して、日本にいるうちに受け取れる日程に収めるのが安全です。
未払いの残業代がある場合はどうすればいいですか?
相談先が変わる可能性があります。金銭の請求が主目的であれば、労働基準監督署や弁護士に相談してください。退職代行は退職の意思表示を代行するサービスであり、金銭の請求は別の手続きです。この記事は法的助言ではないため、個別の判断は専門家にご確認ください。
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本記事の制度・条件・金額は執筆時点で公開情報を確認したものです(確認日:2026年8月16日)。制度や料金は変更される場合があるため、実際の手続き・申請の前に各機関の公式情報を必ずご確認ください。本記事は法的・専門的な助言ではなく、特定の結果を保証するものではありません。