大学院学位取得型の選考結果|修士と博士で割れる採用率

大学院学位取得型の選考結果|修士と博士で割れる採用率
悩んでいる人「文系だから不利なのだと思っていました。」

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こんなお悩みに答えます。

本記事の内容
  • 分野では採用率がほとんど変わらないこと
  • 修士と博士で2.6倍ひらくこと
  • いちばん狭いのが自然科学の修士(8.0%)であること
  • 特別枠が年間最大約1,000万円であること
本記事の信頼性

運営者は大学時代に米国へ半年の交換留学、卒業後にカナダで12ヶ月のワーキングホリデー(バンクーバー5ヶ月+バンフ7ヶ月)を経験しました。英語は高校で赤点20点台、渡航前のTOEICは500点台、帰国後に780点。年収は渡航前450万円から、帰国後に大手メーカーへ転職して800万円台になっています。訪問したのは米国とカナダのみで、他国は各当局の一次情報を調べてまとめています。

結論|割れているのは分野ではなく、課程です

タビポタでは学位取得の奨学金で 学部の選考結果を扱いました。大学院の結果も同じ日に公表されています。

①分野ではほとんど変わりません
人文・社会科学 26.0%/自然科学 24.9%ほぼ同じです。

②修士と博士では2.6倍ひらきます
修士 15.6%/博士 40.3%

③いちばん狭いのは自然科学の修士です
113人が応募して9人8.0%です。
運営者はこの制度を使っていません
数字はすべてJASSOのプレスリリースから取りました。
割合は運営者が計算し、 公表されている合計(683/175)と一致することを確かめています。
あわせて読みたい学位取得の奨学金|応募408人・採用140人の内訳学部のほう。こちらは国別に割れます

一次情報|制度の中身

項目内容
支援対象海外の大学院で修士又は博士の学位を取得するために留学する日本人学生等
奨学金月額17万7,000円〜38万8,000円(留学先の国・地域により異なる)
奨学金(特別枠)月額22万7,000円〜83万3,000円
渡航支援金新規採用者の支援開始時に1万円
支援期間修士の学位取得コース2年/博士の学位取得コース3年

※ 出典:JASSO「2026年度海外留学支援制度(大学院学位取得型)選考結果について」 (2026年3月9日)。2026年9月7日確認。

特別枠は、年間最大約1,000万円です
プレスリリースに「世界トップレベル大学の理系博士課程への派遣を重点的に推進することを 目的として『特別枠』を設けています。『特別枠』採用者への年間支援総額は最大約1,000万円となります」 とあります。
→ 月額の上限83万3,000円は、 学部学位取得型の上限(35万2,000円)の2.4倍近くです。
→ ただし対象は世界トップレベル大学の理系博士課程対象大学のリストはプレスリリースに書かれていないので、この記事では扱いません。

2026年度の選考結果

分野課程応募採用採用率
人文・社会科学修士2925418.5%
博士1385842.0%
43011226.0%
自然科学修士11398.0%
博士140
(うち特別枠87)
54
(うち特別枠10)
38.6%
2536324.9%
合計68317525.6%

※ 採用率は運営者が計算したものです。応募・採用の数と、 分野ごとの小計(430/112、253/63)はプレスリリースの公表値です。

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分野で見ると、ほとんど差がありません

分野別の採用率
人文・社会科学 112 ÷ 430 = 26.0%
自然科学     63 ÷ 253 = 24.9%
→ 差は1.1ポイントほぼ同じと言っていい水準です。

「文系は不利」「理系のほうが枠がある」といった見方をすることがあります。 2026年度のこのデータでは、そうなっていません。

課程で見ると、2.6倍ひらきます

同じ数字を修士か博士かで足し直すと、見え方が変わります。

課程計算採用率
修士(54+9)÷(292+113)= 63 ÷ 40515.6%
博士(58+54)÷(138+140)= 112 ÷ 27840.3%
40.3 ÷ 15.6 = 約2.6倍
分野の差が1.1ポイントだったのに対し、 課程の差は24.7ポイントあります。
割れているのは分野ではなく、課程のほうです。
いちばん狭いのは、自然科学の修士です
113人が応募して、採用は9人。8.0%でした。
→ 同じ自然科学でも、博士なら38.6%です。
4.8倍ひらきます。分野は同じで、課程だけが違う比較です。
ただし「博士を狙え」とは書きません
修士と博士は行く目的も、かかる年数も、その後の進路も違います。
採用率が高いから博士にする、という決め方は勧めません。
→ この数字の使い道は「修士で出すなら、通らない前提でも回る計画にしておく」 という備えのほうです。
→ 支援期間も修士2年・博士3年と違います。
あわせて読みたい海外大学・大学院への進学留学|18ヶ月前から逆算する準備方法奨学金の前に、出願と合格があります

特別枠は87人中10人です

応募採用採用率
特別枠(自然科学の博士の内数)871011.5%
自然科学の博士 全体1405438.6%
金額が大きいぶん、狭くなっています
年間支援総額最大約1,000万円に対して、87人応募して10人
→ 自然科学の博士全体(38.6%)と比べると、3分の1以下の通りやすさです。
金額の大きい枠ほど狭いという、学部のときとも共通する形です。

学部・大学院・トビタテを並べると

大学院学位取得型学部学位取得型トビタテ
対象修士・博士の学位学士の学位実践活動を含む留学
期間修士2年/博士3年原則4年28日〜1年
月額17万7,000円〜38万8,000円
特別枠は最大83万3,000円
13万9,000円〜35万2,000円16万/12万/6万
授業料(この記事では扱っていません)年250万円を上限に実費30万円
応募/採用683/175(25.6%)408/140(34.3%)250人(応募数は非公表)
在籍日本の学校に在籍していなくてよい同左在籍が必要
大学院の授業料支援については、この記事では扱っていません
プレスリリースの「給付内容」に記載されているのは 奨学金と渡航支援金の2つだけでした。
→ 学部学位取得型には「授業料:実費額(各年度250万円を上限)」と明記があります。
書かれていないことを推測で埋めないので、 募集要項で確認してください。

まとめ|分野ではなく、課程で見る

覚えるのは3つです
分野では割れません。人文社会26.0%/自然科学24.9%
課程で2.6倍ひらきます。修士15.6%/博士40.3%
いちばん狭いのは自然科学の修士で8.0%(113人中9人)

そして読み方について
「率が高いから博士」という決め方は勧めません。目的も年数も違います
金額の大きい特別枠は87人中10人。狭くなっています
1年分のデータです。翌年に同じ形になる保証はありません

奨学金を調べるとき、「自分の分野は不利ではないか」が気になります。 ただ公表された数字を足し直すと、分野の差はほとんどありませんでした。 効いていたのは、修士か博士かのほうです。 思っていた軸と、実際に割れている軸が違うことがあります。

確認した情報

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よくある質問

大学院学位取得型は何人採用されましたか?

2026年度は応募683人に対して採用175人でした。全体の採用率は25.6%です。内訳は人文・社会科学が430人応募して112人採用、自然科学が253人応募して63人採用でした。

文系は不利ですか?

2026年度のデータでは、分野による差はほとんどありません。人文・社会科学が26.0%、自然科学が24.9%で、差は1.1ポイントです。割れているのは分野ではなく、修士か博士かのほうでした。

修士と博士でどのくらい違いますか?

修士が63人/405人で15.6%、博士が112人/278人で40.3%です。約2.6倍ひらきます。分野の差が1.1ポイントだったのに対して、課程の差は24.7ポイントありました。

いちばん厳しいのはどこですか?

自然科学の修士です。113人が応募して採用は9人、8.0%でした。同じ自然科学でも博士なら38.6%なので、4.8倍ひらきます。分野は同じで課程だけが違う比較です。

採用率が高いから博士にしたほうがいいですか?

この記事ではそう書いていません。修士と博士は行く目的も年数もその後の進路も違うためです。支援期間も修士2年・博士3年と異なります。数字の使い道としては「修士で出すなら、通らない前提でも回る計画にしておく」という備えのほうです。

いくらもらえますか?

奨学金が月額17万7,000円〜38万8,000円(留学先の国・地域により異なる)、渡航支援金が新規採用者の支援開始時に1万円です。特別枠の場合は月額22万7,000円〜83万3,000円になります。

特別枠とは何ですか?

世界トップレベル大学の理系博士課程への派遣を重点的に推進することを目的とした枠で、採用者への年間支援総額は最大約1,000万円とされています。2026年度は87人が応募して10人が採用され、採用率は11.5%でした。

特別枠の対象大学はどこですか?

プレスリリースには記載がなかったため、この記事では書いていません。「世界トップレベル大学の理系博士課程」という説明までが公表されている範囲です。募集要項で確認してください。

授業料も出ますか?

プレスリリースの給付内容に記載されているのは奨学金と渡航支援金の2つだけでした。学部学位取得型には「授業料:実費額(各年度250万円を上限)」と明記があるので、扱いが異なる可能性があります。書かれていないことを推測で埋めない方針なので、募集要項で確認してください。

学部の制度とどちらが通りやすいですか?

2026年度は学部学位取得型が408人中140人で34.3%、大学院学位取得型が683人中175人で25.6%でした。ただし対象になる人がそもそも違うので、同じ土俵での比較にはなりません。いずれも1年分のデータです。

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本記事の制度・条件・金額は執筆時点で公開情報を確認したものです(確認日:2026年8月16日)。制度や料金は変更される場合があるため、実際の手続き・申請の前に各機関の公式情報を必ずご確認ください。本記事は法的・専門的な助言ではなく、特定の結果を保証するものではありません。