ワーキングホリデーで現地に着くと、身分証を見せる場面が繰り返し出てきます。バーの入口、酒類の購入、クラブ、場合によっては配達の受け取り。
そのたびにパスポートを出していると、持ち歩く回数が増えます。そしてパスポートを失うと、ビザも一緒に失うことになります。再発行には時間も費用もかかり、滞在そのものが止まります。
この問題に対して、現地には代わりの写真付き身分証(Photo ID)を取得する道があります。
ニュージーランドのKiwi Access Cardは、案内に「国際訪問者」も対象として明記されています。オーストラリアNSW州のPhoto Cardは、運転免許を持っていなくても取得でき、両方を同時に持つこともできるとされています。
この記事では、2か国の制度を公的・公式の案内から整理します。
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先に、2つを並べます
| ニュージーランド Kiwi Access Card | 豪州NSW州 Photo Card | |
|---|---|---|
| 対象 | NZ国民と国際訪問者(18歳以上) | NSW居住者(16歳以上) |
| 申請方法 | オンライン、またはNZ Post・AAセンター | Service NSWセンターで対面 |
| できるまで | 約20営業日 | 本記事では確認していません |
| 有効期間 | 10年 | 5年(21歳以上の対象者は10年) |
なぜパスポートを持ち歩きたくないのか
パスポートには、ビザの情報が紐づいています。ワーキングホリデーで滞在している間、パスポートは「身分証」であると同時に「滞在資格そのものを示す書類」です。
紛失した場合に必要になるのは、再発行だけではありません。在外公館での手続き、写真、費用、そして時間。その間、身分を証明できない状態が続きます。
そして身分証が必要な場面は、思ったより日常的です。
- バーやクラブの入口での年齢確認
- 酒類・たばこの購入
- 年齢制限のあるイベントや施設
だから「パスポートの代わりになるカード」を1枚持つことに意味があります。盗難・詐欺への備えとあわせて考える価値のある部分です。
ニュージーランド:Kiwi Access Cardは訪問者も対象です
「国際訪問者も対象」と明記されています
Kiwi Access Card(旧18+ Card)は、政府に認められた写真付きID・年齢証明カードとされ、Hospitality New Zealandが管理しています。そして対象について、こう案内されています。「ニュージーランド国民と国際訪問者の両方が利用でき、18歳以上であることが条件です」。18歳以上、または1か月以内に18歳になり、ニュージーランドに居住している人が申請できるとされています。
「国際訪問者」が明示されている点が重要です。ワーキングホリデーで滞在している人も、この枠に入り得るということです。
必要なものも示されています。
- 同一の、最近撮影したパスポートサイズのカラー写真2枚
- カードの送付先住所の証明
- 有効な身分証明書(運転免許証やパスポートなど)
申請はオンラインで行えるほか、NZ PostやAAセンターで申請書を入手することもできるとされています。
「申請が問題なく処理された場合、Kiwi Access Cardはおよそ20営業日で届きます」とされています。
20営業日は、土日を除けば約4週間です。渡航してすぐ申請しても、手元に届くのは1か月後という計算になります。
そして送付先の住所が必要です。渡航直後にシェアハウスを探している段階では、住所が固まっていません。住所が決まってから申請、そこから約1か月。逆算すると、実際に使えるようになるのは滞在開始からしばらく後です。
だから「住所が決まったら早めに」が実務的な進め方になります。
有効期間は10年とされています。1年のワーキングホリデーには長すぎるようにも見えますが、再訪の可能性を考えれば無駄にはなりません。
オーストラリアNSW州:免許がなくても取れます
運転免許との関係
NSW州政府は、Photo Cardについてこう案内しています。「フォトカードを取得するために運転免許を保有している必要はなく、両方を同時に保有することもできます」。つまり「免許を取る予定はないが、身分証は欲しい」という場合の選択肢になります。
記載される内容とセキュリティについても示されています。「フォトカードはNSW運転免許と同じセキュリティ機能を持ち、氏名、住所、生年月日、写真が表示されます」。
申請の条件は3つです。
- NSW居住者であること
- 16歳以上であること
- 受理可能な身分証明書類を提出できること
有効期間は5年で、21歳以上の対象者は10年とされています。
ここは見落とさないでください。NSW州政府は、こう記載しています。
「NSWフォトカードは、運転免許が認められているほとんどの場所で身分を証明するために使用できますが、一部の状況——オンライン申請を含む——では、NSWフォトカードを身分証明として、またはNSW運転免許の代わりとして使用することはできません」。
つまり万能ではありません。日常の年齢確認には使えても、手続きによってはパスポートや運転免許が求められる場面が残ります。
だから「パスポートを持ち歩かないための1枚」としては有効でも、「パスポートを預けっぱなしにしていい」という意味にはなりません。重要な手続きの日には、必要な書類を確認してから出かけることになります。
なお本記事では、「NSW居住者」に該当するかどうかの判断、受理可能な身分証明書類の一覧、申請費用、必要な滞在期間については扱っておらず、判断も示していません。ワーキングホリデーの滞在が居住要件を満たすかどうかは個別に判断されます。Service NSWで必ずご確認ください。
2つを比べて見えること
入口の設計が違います
ニュージーランドは「国際訪問者」を明示的に対象に含めています。年齢証明という目的に絞られているぶん、対象が広く取られていると読めます。
オーストラリアNSW州は「NSW居住者」を条件にしています。運転免許と同じセキュリティ機能を持つ公的な身分証明カードとして設計されているため、居住との結びつきが求められる形です。
この違いは、ワーキングホリデーで滞在する人にとって実務上の差になります。NZでは「訪問者でも取れる」と読める一方、NSWでは「自分が居住者に当たるか」を先に確認する必要があります。
そして共通しているのは、どちらも住所が必要だという点です。カードの送付先、あるいは記載される住所。つまり住居が決まるまでは動けません。
渡航後の順番としては、住居 → 身分証 → その他の手続き、という流れになりやすいということです。仕事探しや銀行口座も住所が前提になることが多く、ここでも「住所が最初のドミノ」になります。
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本記事では確認していません
カナダと英国にも、写真付き身分証や年齢証明の仕組みは存在します。ただし本記事では制度の内容を確認していないため、扱いません。
カナダについては、身分証明の制度が州ごとに設計されている点に注意が必要です。公的医療も賃貸の敷金も州によって別の制度でした。身分証も同じく、州単位で確認する対象になります。
いずれの国でも、確認すべきことは同じです。「一時滞在者が申請できるか」「何が必要か」「どれくらいかかるか」。この3つを、渡航先の公式ページで確認してください。
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- ①一時滞在者が対象に含まれるか:NZは「国際訪問者」と明記、NSWは「居住者」が条件です
- ②届くまでどれくらいかかるか:NZは約20営業日とされています
- ③どこまで使えるか:NSWは「一部の状況では使えない」と明記されています
パスポートは、身分証であると同時に滞在資格を示す書類です。だから失ったときの損害が大きく、持ち歩く回数は減らせるなら減らしたほうが安全です。
ニュージーランドのKiwi Access Cardは、案内に「国際訪問者も対象」と明記されています。約20営業日、有効期間10年。写真2枚と送付先住所の証明が要ります。
オーストラリアNSW州のPhoto Cardは、運転免許がなくても取得でき、両方を持つこともできます。ただし「一部の状況では使えない」とされているため、万能ではありません。
どちらも住所が決まってからの手続きです。そして時間がかかります。渡航後の「やることリスト」に入れておくかどうかで、夜の外出のたびにパスポートを持つか持たないかが変わります。
この記事について:運営者はカナダで12ヶ月、米国で半年を過ごしましたが、オーストラリア・ニュージーランドには渡航していません。本記事は制度を公式の案内から整理したものであり、現地での申請体験は含みません。
出典は、ニュージーランドのKiwi Access Card(Hospitality New Zealandが管理)の公式案内、およびService NSW/NSW州政府「NSW Photo Card」「Apply for a NSW Photo Card」です(いずれも2026年8月時点で確認)。
本記事では、申請費用、受理可能な身分証明書類の一覧、「NSW居住者」に該当するかどうかの判断、ワーキングホリデーの滞在が各制度の要件を満たすかどうか、更新・再発行の手続き、カナダ・英国およびオーストラリアの他州における身分証明の制度については扱っておらず、判断も示していません。該当可否は個別の事情によって判断されます。
また、身分証の携帯や提示に関する義務は国・地域によって異なります。滞在先で身分証の携帯が求められる場合があるため、渡航先の規定をご確認ください。制度・条件・所要期間・有効期間は変更されます。申請前に必ず各機関の公式ページで最新の情報をご確認ください。本記事は法的助言ではありません。
交通費は、学生割引が使える前提で見積もらないでください
シドニーは国籍、バンクーバーは年齢、オークランドとロンドンは学習量で線を引いています。語学学校に通っても割引の対象にならない都市があります。
制度を知っていることと、窓口で使えることは別です。「これは対象になりますか」「書面でもらえますか」——聞き返せるかどうかで、受けられる扱いが変わります。
① 生活の英語に慣らす|スタディサプリENGLISH
窓口・電話・書類の確認は、教科書の英語とは語彙が違います。新日常英会話コースは生活場面の会話を扱います。渡航前に一周しておくと、質問の言い回しに詰まりにくくなります。
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② 現地で連絡が取れる状態を作る|Glocal eSIM
手続きも仕事探しも、連絡が取れないと止まります。注文から開通まで90日の猶予があるので、渡航前に買っておけます(公式サイトの記載・2026年8月確認)。到着してSIMを契約するまでの空白を、先に埋めておく選択肢です。
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③ 2社目の見解を取る|ラストリゾート
ワーホリ・語学留学の取り扱いが幅広く、資料請求・セミナー・カウンセリングと入口が分かれています。1社の説明が妥当かどうかは、2社目を並べたときに分かります。
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警察庁は「国外運転免許証は、その基となった国内の免許が失効し、又は取り消されたときは、国外免許証の有効期間内であってもその効力を失います」と明記しています。出国前の特例更新で失効そのものを避けられます。失効しても3年以内なら試験免除の道がありますが、一時帰国で手続きしないと起算点が動きます。免許の失効と特例更新で整理しました。
よくある質問
ワーホリでも現地の身分証を作れますか?
国によります。ニュージーランドのKiwi Access Card(旧18+ Card)は、公式案内で「ニュージーランド国民と国際訪問者の両方が利用でき、18歳以上であることが条件」とされており、18歳以上または1か月以内に18歳になりニュージーランドに居住している人が申請できるとされています。一方オーストラリアNSW州のPhoto Cardは「NSW居住者、16歳以上、受理可能な身分証明書類を提出できること」が条件です。ワーキングホリデーの滞在が「NSW居住者」に該当するかどうかは個別に判断されるため、Service NSWでご確認ください。なおカナダ・英国の制度については本記事では確認していません。
なぜパスポートを持ち歩かないほうがいいのですか?
パスポートにはビザの情報が紐づいており、身分証であると同時に滞在資格そのものを示す書類だからです。紛失した場合、在外公館での再発行手続きに時間と費用がかかり、その間は身分を証明できない状態が続きます。そして身分証が必要になる場面は、バーやクラブの入口での年齢確認、酒類の購入など、夜間や人が多い場所と重なりがちです。盗難や置き忘れのリスクが高い状況で、もっとも失いたくないものを持ち歩くことになります。代わりになるカードを1枚持つことで、この場面を減らせます。
Kiwi Access Cardの申請には何が必要ですか?
公式案内によれば、同一の最近撮影したパスポートサイズのカラー写真2枚、カードの送付先住所の証明、有効な身分証明書(運転免許証やパスポートなど)が必要とされています。これらのいずれも持っていない場合でも申請は可能で、その場合は18歳以上であることを証明できる人と、出生証明書などの別の身分証明が必要とされています。申請はオンラインで行えるほか、NZ PostやAAセンターで申請書を入手することもできます。届くまでは約20営業日、有効期間は10年とされています。なお申請費用については本記事では扱っていません。
NSW Photo Cardは運転免許の代わりになりますか?
完全な代わりにはなりません。NSW州政府は「NSWフォトカードは、運転免許が認められているほとんどの場所で身分を証明するために使用できますが、一部の状況——オンライン申請を含む——では、NSWフォトカードを身分証明として、またはNSW運転免許の代わりとして使用することはできません」と明記しています。日常の年齢確認には使えても、手続きによってはパスポートや運転免許が求められる場面が残るということです。なお運転免許を持っていなくても取得でき、両方を同時に保有することもできるとされています。有効期間は5年、21歳以上の対象者は10年です。
いつ申請すればいいですか?
どちらの制度も住所が必要なため、住居が決まってからの手続きになります。ニュージーランドのKiwi Access Cardはカードの送付先住所の証明が必要で、届くまで約20営業日(土日を除けば約4週間)とされています。渡航直後にシェアハウスを探している段階では住所が固まっていないため、住所が決まってから申請し、そこから約1か月という計算になります。1年の滞在では、実際に使えるようになるのが滞在開始からしばらく後になるということです。仕事探しや銀行口座も住所が前提になることが多く、渡航後は住居が最初のドミノになります。
カナダや英国でも同じような制度がありますか?
写真付き身分証や年齢証明の仕組みは存在しますが、本記事では制度の内容を確認していないため扱っていません。特にカナダについては、身分証明の制度が州ごとに設計されている点に注意が必要です。公的医療も賃貸の敷金も州によって別の制度であったのと同じく、身分証も州単位で確認する対象になります。いずれの国でも確認すべきことは共通で、「一時滞在者が申請できるか」「何が必要か」「どれくらいかかるか」の3点です。渡航先の公式ページでご確認ください。
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本記事の制度・条件・金額は執筆時点で公開情報を確認したものです(確認日:2026年8月8日)。制度や料金は変更される場合があるため、実際の手続き・申請の前に各機関の公式情報を必ずご確認ください。本記事は法的・専門的な助言ではなく、特定の結果を保証するものではありません。