数字から言います。制度改訂によって日本人が一生涯2回参加できるようになったのは、カナダ・スロバキア・韓国・台湾の4か国です(外務省/令和8年4月1日現在)。
ここで、広く出回っている誤解を正します。日本語の情報には「10か国で日本人の生涯2回参加が可能になった。対象はカナダ、デンマーク、オーストリア、ドイツ、アイルランド、スロバキア、韓国、台湾など」という趣旨の記述が見られます。
ところが外務省の原文は、方向を分けて書いています。デンマーク・オーストリア・ドイツ・アイルランド・ニュージーランドが挙げられているのは、「その国の人が日本で2回参加できるようになった」という側の一覧です。
つまり日本人がデンマークへ2回行けるようになったわけではありません。実際、デンマークの移民局は「過去にデンマークでワーキング・ホリデー滞在をしたことがある場合、新たな許可は与えられない」と明記しています。
論点は1つです。あなたが読んだ「2回行ける」は、どちらの方向の話ですか。
この記事は、2回目のワーホリを検討している人に向けて書いています。
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この記事を書いている立場:運営者はカナダのワーキング・ホリデーで12ヶ月を過ごしました。本記事は制度の情報を公的資料から整理したものです。
出典は外務省「ワーキング・ホリデー制度」(令和8年4月1日現在)、およびデンマーク移民局(SIRI)、オランダ移民帰化局(IND)、香港入境事務處(IMMD)、ノルウェー移民局(UDI)、スウェーデン移民庁(Migrationsverket)の各公式資料です(いずれも2026年8月時点で確認)。
制度は変更されます。2回目の申請が可能かどうかは、必ず渡航先の当局または駐日公館に直接ご確認ください。本記事は法的助言ではありません。
結論:方向を分けて読んでください
| 方向 | 対象の国・地域 |
|---|---|
| 日本人が、その国で2回参加できる | カナダ/スロバキア/韓国/台湾 |
| その国の人が、日本で2回参加できる | ニュージーランド/デンマーク/オーストリア/ドイツ/アイルランド/スロバキア/韓国/台湾 |
外務省の記載を引用します。「日本人の方は、カナダ、スロバキア、韓国及び台湾で一生涯2回の参加が可能となりました。」そして別の項目として「ニュージーランド、デンマーク、オーストリア、ドイツ、アイルランド、スロバキア、韓国国籍及び台湾出身の方は、日本で一生涯2回の参加が可能となりました。」
後者に含まれる国のうち、前者にも入っているのはスロバキア・韓国・台湾だけです。ニュージーランド、デンマーク、オーストリア、ドイツ、アイルランドは後者にしかありません。
つまりこの5か国について、日本人が2回行けるようになったという事実はありません。
そして英国は別枠です。外務省は「英国では平成20(2008)年からユース・モビリティ・スキーム(英国のワーキング・ホリデー制度)で最長2年間の滞在が認められています」と記載しています。これは「2回」ではなく「1回で最長2年」という形です。
当局側も「2回目は不可」と書いています
| 国 | 当局の記載(要旨) |
|---|---|
| デンマーク(SIRI) | 過去にデンマークでワーキング・ホリデー滞在をしたことがある場合、新たな許可は与えられない |
| オランダ(IND) | 以前にオランダで「交換」を目的とする在留許可を持っていないこと |
| 香港(IMMD) | 同じスキームで再度の参加はできない |
| ノルウェー(UDI) | 日本国籍者は合計最大1年。更新の記載なし |
| スウェーデン(Migrationsverket) | ワーキング・ホリデーの滞在許可は延長できない |
民間の記述と、当局の記載が食い違っています
「デンマークで2回参加が可能になった」という記述を見たなら、SIRIの原文と突き合わせてください。当局は明確に、過去にワーキング・ホリデーで滞在した人には新たな許可を出さないとしています。
オランダの表現はさらに広い。「ワーホリを2回はできない」ではなく「交換を目的とする在留許可を持っていないこと」です。過去にオランダで何らかの交換プログラムに参加した経験がある方は、確認が必要です。
だから、2回目を考えるときは必ず当局のページを開いてください。日本語の記事は、方向を取り違えたまま広がっている可能性があります。
あわせて読みたい香港のワーホリ|同一雇用主3か月の条件と申請の進め方日本語の情報には同一雇用主3か月とあるものがありますが、香港入境事務處の公式ページでは日本人は6か月です。3か月なのは豪施行日が、国ごとに違います
制度の見直しは段階的に行われました
外務省の記載では、参加回数の見直しは次の順で行われています。令和6(2024)年12月1日から5か国(ニュージーランド、カナダ、英国、デンマーク及びオーストリア)、令和7(2025)年1月1日から3か国(ドイツ、アイルランド及びスロバキア)、令和7(2025)年10月1日から韓国、令和8(2026)年2月1日から台湾。
つまり比較的新しい制度です。情報が更新されていないページも残っている可能性があります。
そして日付は「その国との取り決めが改訂された日」であって、あなたが申請できる日ではありません。実際の申請条件は各国の当局が定めます。
確認する順番:①外務省の一覧で方向を確認する →②渡航先の当局のページで、自分が申請できるかを確認する。②が最終的な答えです。
あわせて読みたいワーホリでできないこと|制度上の制限の確認方法外務省の発給要件には「子又は被扶養者を同伴しないこと」とあり、香港・オランダ・デンマーク・ノルウェーも家族の帯同を認めて「別の国なら行ける」は、原則として成立します
制度は国ごとに独立しています
1回目がカナダで、2回目がオーストラリア——このように別の国で申請することは、制度上は別々の手続きです。ワーキング・ホリデーは二国・地域間の取り決めにもとづくため、ある国での参加歴が、別の国の申請を自動的に妨げるわけではありません。
実際、当局の記載も国を限定しています。デンマークのSIRIは「過去にデンマークで」ワーキング・ホリデー滞在をした場合、としています。オランダのINDも「以前にオランダで」交換目的の在留許可を持っていないこと、という書き方です。
ただし断定はしません。各国が過去の渡航歴をどう扱うかは、当局の判断によります。年齢の要件も国ごとに違うため、2回目を検討する時点で上限を超えている可能性もあります。
やること:①行きたい国の当局ページで過去の参加歴に関する条件を読む ②年齢の要件を確認する(年齢制限の記事参照) ③不明なら問い合わせる。
あわせて読みたいワーホリの国選び|魅力を比べる前に、制度の条件で落としてください国選びの記事は物価や気候で比較されますが、その前に条件で落ちる国があります。年齢が31歳ならスウェーデンは対象外、家族帯2回目を考える前に、確認すべきこと
1回目を終えて帰国した時点で、多くの人は数歳ぶん年齢が上がっています。外務省の原則は18歳以上30歳以下で、オーストラリア・カナダ・韓国・アイルランドは原則25歳以下(当局が認める場合30歳以下まで)とされています。
つまり「2回目が可能な国」であっても、年齢の要件を満たしていなければ意味がありません。
そして審査期間も加わります。3か月かかる国なら、その分も年齢の計算に入れて逆算する必要があります。2回目を考えている方は、まず年齢を確認してください。
もう1つ。1回目と同じ目的で行くのか、を考え直す価値があります。語学が目的だったなら2回目も語学でよいのか。1回目で見えた課題に対して、2回目が答えになっているか。ここが曖昧なまま行くと、1回目の繰り返しになります。
ワーホリ以外の選択肢もあります
「もう一度あの国へ」なら、別の制度も検討対象です
同じ国に再訪したいが2回目のワーキング・ホリデーが認められない場合、就学を目的とする滞在許可や、就労を目的とする滞在許可という別の制度があります。
ただしこれらはワーホリとはまったく別の制度で、要件も費用も難易度も違います。「代わり」として簡単に置き換えられるものではありません。
そして本記事では個別の条件を書きません。国ごとに制度が異なり、変更も頻繁だからです。確認できない条件を書けば、読者を誤らせます。
方向性として:学ぶことが目的ならカレッジ・職業教育留学の記事、働くことが目的なら雇用主が雇う理由の記事が参考になります。いずれも「年齢制限が緩い代わりに、別のハードルがある」と理解してください。
あわせて読みたいスペインのワーホリ|大使館に2回行く申請の進め方と必要書類スペインは大使館への2回の出頭が必要で郵送は不可。健康診断書、無犯罪証明書、NIEの同時申請、旅行日程表と、他国にはない運営者の視点:2回目に行く理由を、言葉にできますか
制度より先に、目的の話をします
運営者はワーキング・ホリデーに1回だけ行きました。2回目は考えませんでした。理由は単純で、1年で得たいものは得たと思えたからです。英語は500点台から伸び、働いた経験も残った。
ただ、周りには「もう一度行きたい」と言う人が何人もいました。そして話を聞くと、多くが同じことを言いました。「今度こそ、ちゃんとやりたい」。
これは重要なサインだと思っています。1回目で満足できなかったのは、国のせいでも期間のせいでもなく、設計のせいだった可能性が高い。語学学校に通いながら働いてどちらも中途半端だった、日本人が多い環境で英語を使わなかった、目的を決めずに行った——同じ設計で2回目に行けば、同じ結果になります。
だから2回目を考えている方には、こう提案します。制度を調べる前に、1回目の1年を書き出してください。何をして、何が残って、何が残らなかったか。そのうえで「2回目でしか埋まらないもの」が本当にあるかを確認する。
もし埋まらないものが「英語」なら、日本でもできる部分があります。もし「海外で働いた実績」なら、就労を目的とする別の制度のほうが近いかもしれません。2回目のワーホリが最短とは限らない、ということです。
ビザで詰まるのは要件の理解より、書類を揃える順番です。残高証明、保険、航空券。片方が先に切れると、取り直しになります。
① 段取りごと相談する|留学ジャーナル
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③ 現地で連絡が取れる状態を作る|Glocal eSIM
手続きも仕事探しも、連絡が取れないと止まります。注文から開通まで90日の猶予があるので、渡航前に買っておけます(公式サイトの記載・2026年8月確認)。到着してSIMを契約するまでの空白を、先に埋めておく選択肢です。
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よくある失敗
失敗①:方向を取り違える
デンマーク・オーストリア・ドイツ・アイルランド・NZは「その国の人が日本で2回」の側です。
失敗②:民間サイトの一覧を信じる
当局が「2回目は不可」と明記している国があります。必ず原文を確認してください。
失敗③:英国を「2回」だと思う
英国は1回で最長2年という別の枠組みです。
失敗④:年齢を確認しない
2回目を考える頃には上限が近づいています。審査期間も加えて逆算してください。
失敗⑤:オランダの条件を「ワーホリだけ」と読む
INDは「交換を目的とする在留許可」全般を対象にしています。
失敗⑥:同じ設計で2回目に行く
1回目で満足できなかった原因が設計なら、同じことを繰り返します。
今日からできる3つのこと
- ①外務省の一覧で「方向」を確認する:日本人が2回行けるのは4か国です
- ②渡航先の当局ページで過去の参加歴の条件を読む:ここが最終的な答えです
- ③1回目の1年を書き出す:2回目でしか埋まらないものがあるかを確認してください
2回目のワーキング・ホリデーは、日本人についてはカナダ・スロバキア・韓国・台湾の4か国で可能とされています。他の国名を見かけたら、方向を確認してください。
そして制度より先に、目的を確認してください。1回目で満足できなかった原因が設計にあるなら、2回目に行っても同じ結果になります。
本記事の内容は外務省「ワーキング・ホリデー制度」(令和8年4月1日現在)、およびデンマーク移民局(SIRI)、オランダ移民帰化局(IND)、香港入境事務處(IMMD)、ノルウェー移民局(UDI)、スウェーデン移民庁(Migrationsverket)の各公式資料にもとづきます(いずれも2026年8月時点で確認)。本記事で当局の記載を挙げているのは、運営者が原文を確認できた国のみです。ここに記載のない国については、参加回数の条件を確認していないため触れていません。「別の国であれば申請できるか」については、各国が過去の渡航歴をどう扱うかが当局の判断によるため、本記事では断定していません。制度・要件は変更されるため、申請にあたっては必ず渡航先の当局または駐日公館で最新の情報を確認してください。本記事は法的助言ではありません。
よくある質問
ワーホリは2回行けますか?
日本人については、外務省の資料でカナダ・スロバキア・韓国・台湾の4か国で一生涯2回の参加が可能とされています(令和8年4月1日現在)。ここで注意が必要なのは、日本語の情報に「10か国で日本人の生涯2回参加が可能になった」という趣旨の記述が見られる点です。外務省の原文は方向を分けて書いており、ニュージーランド・デンマーク・オーストリア・ドイツ・アイルランドが挙げられているのは「その国の人が日本で2回参加できるようになった」という側の一覧です。つまり日本人がこれらの国へ2回行けるようになったわけではありません。
デンマークやドイツに2回行けると書いてありましたが本当ですか?
外務省の一覧では、これらの国は「その国の人が日本で2回参加できる」側に含まれています。そしてデンマークの移民局は、過去にデンマークでワーキング・ホリデー滞在をしたことがある場合は新たな許可が与えられないと明記しています。同様にオランダの移民帰化局は「以前にオランダで交換を目的とする在留許可を持っていないこと」を要件とし、香港の入境事務處も同じスキームで再度参加することはできないとしています。民間の記述と当局の記載が食い違っている場合は、当局の原文を優先してください。
英国は2回行けるのですか?
英国は「2回」ではなく「1回で最長2年」という別の枠組みです。外務省は、英国では平成20(2008)年からユース・モビリティ・スキーム(英国のワーキング・ホリデー制度)で最長2年間の滞在が認められていると記載しています。参加回数の話とは仕組みが異なるため、混同しないよう注意してください。
1回目と違う国なら行けますか?
制度上は別々の手続きです。ワーキング・ホリデーは二国・地域間の取り決めにもとづくため、ある国での参加歴が別の国の申請を自動的に妨げるわけではありません。実際、デンマークの移民局は「過去にデンマークで」ワーキング・ホリデー滞在をした場合、オランダの移民帰化局も「以前にオランダで」交換目的の在留許可を持っていないこと、というように国を限定した書き方をしています。ただし各国が過去の渡航歴をどう扱うかは当局の判断によるため断定はできません。また年齢の要件も国ごとに違うため、2回目を検討する時点で上限を超えている可能性があります。
制度が変わったのはいつですか?
外務省の記載では段階的に行われています。令和6(2024)年12月1日から5か国(ニュージーランド、カナダ、英国、デンマーク、オーストリア)、令和7(2025)年1月1日から3か国(ドイツ、アイルランド、スロバキア)、令和7(2025)年10月1日から韓国、令和8(2026)年2月1日から台湾です。比較的新しい制度のため、情報が更新されていないページが残っている可能性があります。なおこの日付は取り決めが改訂された日であって、あなたが申請できる日ではありません。実際の申請条件は各国の当局が定めます。
2回目が認められない国にもう一度行きたい場合は?
就学を目的とする滞在許可や、就労を目的とする滞在許可という別の制度があります。ただしこれらはワーキング・ホリデーとはまったく別の制度で、要件も費用も難易度も異なり、代わりとして簡単に置き換えられるものではありません。本記事では国ごとに制度が異なり変更も頻繁なため個別の条件は記載していません。学ぶことが目的ならカレッジ・職業教育留学、働くことが目的なら雇用主が人を雇う理由を扱った記事が参考になります。いずれも年齢制限が緩い代わりに別のハードルがあると理解してください。
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本記事の制度・条件・金額は執筆時点で公開情報を確認したものです(確認日:2026年8月8日)。制度や料金は変更される場合があるため、実際の手続き・申請の前に各機関の公式情報を必ずご確認ください。本記事は法的・専門的な助言ではなく、特定の結果を保証するものではありません。